3-A02 融合身体を用いた一対多コミュニケーションの発話権交代の調査
https://scrapbox.io/files/6752be686f666bd074af0135.png
3-A02 融合身体を用いた一対多コミュニケーションの発話権交代の調査
平澤 義人(明治大学),三武 裕玄(明治大学)
「融合身体」は,複数人が同時に操作可能な仮想的な身体やアバタを指し,これを1対多のコミュニケーションに応用することで,参加者が共通の身体や視点を共有し,非言語的な発話権交代が生まれると考えられる.特に,融合身体を使用する参加者同士は,身体の動きや視線を通じて自然に発話権を譲り合うことができる.これは従来の会話での発話権交代が音声や言語的な手がかりに依存していたのに対し,より柔軟で活発なコミュニケーションを実現することを示唆している.例えば,融合身体を使用する二人が,それを使用しない一人と会話する場合,共有された視点や動きを通じて会話のリズムや流れを調整し,発話のタイミングを譲り合うことが可能である.このような状況は従来のコミュニケーション研究には見られない新たな特徴を持つといえる.本稿では,融合身体の概念や関連研究を比較し,システムの設計と実装,今後予定している実験計画について詳述する.